FIFA WOMEN'S WORLD CUP GERMANY 2011 JAPAN - USA
FIFA女子ワールドカップ ドイツ2011の準決勝で、日本女子代表がスウェーデンに快勝したのが日本時間14日早朝。
「なでしこが決勝に進出したらドイツに行くしかあるまい」と薄々決めていたので、本当に遠征するなら17日の試合に向けてダッシュで渡独準備をしなくてはなりません。試合前後、日本はうまい具合に海の日の3連休と重なるので、2日間休めれば何とかなりそう。休みのとき仕事を補完してくれる同僚にはあらかじめ打診してありました。彼女が快諾してくれたおかげで休暇のめどがつき、手付かずの夏の賞与があったので資金のめどもつき、「あとはチケだな」。
いくらワールドカップの決勝とは言え女子の大会。ドイツ遠征を意識し出してからFIFA.comのチケットサイトはちらちらのぞいていましたが、そうかんたんに売り切れることはあるまいと高をくくっていました。実際カテゴリ1のnot availableの赤マークは、点いたり消えたりしてましたものね。
ところが決勝戦のカードが決まってからは赤一色。えっせっかく行く決心をしたのにチケットが取れないってあり？といくぶん焦りますが、ここは経験がものを言います。時間帯を変えながら何度かアクセスし、空席放出のタイミングで無事カテゴリ1を1枚ゲットしました。購入手続きボタンを押すときにはさすがに「ほんとうに行っていいのかな？」と躊躇しましたがここも経験で「（何とかなるだろう）えいっ（ポチ）」と。
チケットさえ取れればこっちのもの。フライトはあらかじめ候補を絞っておいた中から決定します。ホテルが一番余裕があってよりどりみどり。twitterでお勧めを教えてもらってこちらも決定。ここまで14日中に完了です。順調ですね。
旅行保険はダイナースクラブのカード付帯を利用、iPadを海外で使用する設定も頭に入れて、ユーロは円が高いとき購入しておいた手持ちを持って行く、と、うーん何て用意周到なのかしら（自讃）。
さて16日。今回のフライトは初物フィンエアーです。燃油込みで往復20万円を切る手頃な金額と、乗り継ぎ時間＆発着時刻のちょうどよさで決めました。ヘルシンキ空港は初めてだから楽しみだー。とまだ見ぬ空港に思いを馳せつつウラル山脈を越えます。
折しも等々力ではJ1第5節 柏レイソル戦がキックオフ。ホーム皆勤が途絶えたのは痛恨だけど、その分なでしこ応援してくるからね！
ヘルシンキでの入国審査におたおたしたり（ハンサムな審査官に「ドイツの女子ワールドカップを見に来たんです（キリッ」って強調したんだけどスルーされてしょんぼり）、フランクフルト空港から中央駅まで電車に乗るのにうっかり1等車両に入っちゃったり（美人車掌さんがにこやかに「こっちはファーストクラスなのよ」って教えてくれた）、失敗はこまごまあったものの明るいうちにフランクフルト中央駅に到着、ちょっと迷ったけれどホテルにもすぐたどり着けました。
宿泊したHotel Savoyは「これで四つ星？」っていう印象のビジネスホテルっぽい簡素な仕様でしたが、そこはドイツ。清潔だしまずまず静かだし、結果として大正解でした。何より中央駅に近くて移動にも食料調達（意外なことにこれが極めて充実）にも至便。隣接しているのがメリディアンだったことに気づいたときには「こっちにするんだった」とちょっと後悔しましたが、それはまた、次の機会にしてもいいしね。
翌17日はいよいよ決勝戦です。夜8時45分(!)のキックオフに備え、下見も兼ねて、スタジアムのチケットセンターに出向きます。
ドイツ語はほとんどわかりません（不勉強で申し訳ない）が、この表示は「スタジアムはこっちだよって言いたいんだな」ていうのが何となくわかる優れたサイン。「こっちかなふむふむ」と歩を進めるとこんな掲示も。
「おお探していたチケットセンターへのルートを早くも発見」と高鳴る鼓動を抑えながらさらにてくてく歩いて行くと、5分もしないうちにチケットブースが見つかりました。スタジアム半周とか覚悟していただけにあっけなすぎて拍子抜け。FIFAのガイドに「チケット引き取りの際はこの駅で降りるのを強く推奨」って記述があった理由が腑に落ちました。朝早かったため行列もなく（先客は日本人カップル1組だけ）、パスポートとバウチャーを係員に見せて難なくチケット確保。
達成感に満たされながら、乗ってきたトラムで中央駅に戻ります。
W杯のチケットがあれば、試合日は指定の公共交通機関が乗り放題。トラムには改札も刻印機もないけれど、念のため運転手さんにはチケットを見せて「これがあればタダで乗れますよね？」「この電車、中央駅に行きますよね？」とお尋ねしました。他に乗客もいなかったのでしばし歓談も。
ミッションを2つ（チケットピックアップ・スタジアムへのルート確認）一気に達成してほっとしたので、中央駅でごほうびを買ってホテルに戻ります。
ドイツならではの黒い森のケーキとキイチゴタルト。それにコーヒー。この手のパン屋さんのケーキにはふだんなら手を出しませんが、ここはドイツ。たまには手っ取り早いケーキもいいでしょう。店員さんは親切だったしお味もまずまずで、さらに機嫌がよくなります。
フランクフルト中央駅のクラシックなたたずまい。
中に入るとホームはこんな感じです。
プチ鉄子さんにはたまらない光景。「映画みたいだわー」とテンションが上がるも、ところ構わずシャッターを押すのははばかられるお年頃でもあるので、見栄を張って画像はこれだけです。
日曜日のフランクフルトは（と言うかドイツ全土で）まっとうなお店はお休みです。なので明日のお買い物に備えてシャッターの降りた中心街を下見散歩。
歴史的建造物とモダンな高層建築が共存しているのがすばらしい。東京だって京都だってもっと雑然としてるよね。（と月並みな感想）
緑も多く、公園はあちこちに整備されていて街の厚みを感じます。ただし公園の中には治安の悪いことで知られる場所もあるらしいので、事前チェックと警戒は怠りなく。
ランチ代わりのサンドイッチを中央駅で買って、ホテルに帰還します。
嗜好を変えて、シーフード系のスタンドで調達。サーモンとニシン、玉ねぎのピクルス入りで、これはおいしかった。日本じゃあまり見ない気がする取り合わせでとても気に入ったけれど、コーヒーが薄くていまいちだったのが残念でした。
ワールドカップ決勝なのに、開門はキックオフ2時間前です。待機列がはける頃合い到着を見計らって、ホテルを出ます。
朝とは打って変わって混雑するトラムと駅。入場ゲートはこんな感じ。
当然荷物検査もあって、ペットボトルは没収でした。予想はしていたけれど、どこかに告知載せてくれ。
会場のコメルツバンク・アレナに向かいます。このスタジアムに向かう感じ、なんかユアスタっぽいな。
降ったりやんだりの雨はこの時点で上がってやれやれです。開閉式の屋根があるからポンチョは持ってこなかったけど、折りたたみ傘は念のため持参。それにしても寒いなあ。観客の装備が秋冬仕様なのもむべなるかな。レッグウォーマー持ってくるんだったと後悔するくらい冷え込みました。
本日の観戦ポジションはこちらです。
ベンチが眼下に見えるメインスタンド、カテゴリ1のお席。大型ビジョンはスタンドではなく、ピッチ中央にあります。
日章旗と星条旗。
これがワールドカップの決勝か。テンション上がるぜ。
なでしこウォーミングアップ開始。
そして選手紹介（こちらはサブ組）。
審判紹介で沸き起こる拍手とはこれいかに。
主審がドイツの方でした。
キックオフ15分前から、クロージングセレモニーが始まります。
誰かがtwitterで「国体みたい」って言ってましたけど確かにそうかもね。
そしてこれがワールドカップだっ
カップを奪い取れ〜♪のチャントが脳内再生されるＪリーグ脳（困
FIFAのアンセムが流れ、選手が入場してくるともう感傷はなく、試合モードに切り替わります。
円陣組んで、さあキックオフ。
let's、go、let's go（違
